消 化 器 内 科

▼ 専 門 疾 患 領 域

迅速な診断
  • 外来は医師2人体制で毎日行っており、絶食で来院されればその日のうちに血液検査・エコー・内視鏡検査、 必要ならばCT検査まで行い迅速に診断から適切な治療に移れるよう努めています。
迅速な初期緊急治療
  • 消化管出血などの緊急事態に対して緊急内視鏡による止血などの処置を行います。
外科との緊密な連携
  • 外来診療は外科とともに消化器病センターで行っており、外科との連携のもとスムーズな診断・治療を心がけています。
診断から終末期医療まで
  • 確実な診断、内科的治療、ガンに対する化学放射線療法、そして終末期医療まで責任を持って行います。
膵臓がん
  • 近年、診断技術が目覚ましい発展を遂げたとはいえ膵臓がんは消化器系がんの中では小さい段階での発見が困難ながんであり、 残念ながら手術で完治に至る症例は多くはありません。
  • なぜ小さい段階で膵臓がんが見つからないかというと、胃がんの場合のように簡単な検診方法がないことが大きな要因です。 膵臓がんのほとんどは消化酵素をたくさん含んだ膵液の通り道である膵管の上皮から発生するためがん発生初期に膵管が詰まり一時的に閉塞性膵炎を起こすと考えられています。 この時期はみぞおちの痛みや左上腹部、背部の痛みがおこると思われますが、 痛みは長続きせずほどなく消失してしまいます。 この膵炎がおこっている時期に血液検査をすれば膵酵素(アミラーゼやエラスターゼ1)が上昇しています。 膵炎の痛みは膵臓が胃の裏側にあるため胃の痛みと区別がつきません。 胃の痛みと思っても膵がんから来ていることもあるので胃内視鏡検査とともに膵酵素を測ってもらうことが重要です。
  • 膵体部・尾部(十二指腸から離れた部分)にがんができた場合は見つかりにくいのですが、膵頭部(十二指腸に近い部)に膵臓がんができた場合は、 小さながんでも胆管を閉塞させることがあり黄疸として症状が出ることがあります。 最初に尿がコーヒーのように濃くなって気づかれます。血液検査をすればはっきりします。
  • 当院での膵臓がん診断例は、そのほとんどが近隣の開業医での血液検査で膵酵素の増加を指摘されたり、CTやエコーで異常を認め紹介となった患者さんです。 2001年からの膵癌症例は約400例で、そのうち手術可能症例は約3割で外科専門医が手術を行いますが、残りの手術が困難な症例は主に消化器内科で抗がん剤での治療を行っています。
  • 抗がん剤での治療は2001年にゲムシタビン(点滴)が保険診療として使えるようになって以降症例を重ね、 その後ティーエスワン(内服薬)での治療法も加わり、最近はゲムシタビンにアブラキサン(点滴)を加えた治療法も行っています。 症例によっては放射線治療も併用します。 豊富な症例経験をもとに膵臓がん診療ガイドラインに沿って年齢、進行の程度を考慮し患者さんに合った治療法を相談させていただいています。 抗がん剤導入にあたっては入院の上で開始しますが副作用等の問題がなければ外来での継続治療を行っていきます。
  • 進行した膵臓がんでは胆管閉塞による黄疸や十二指腸浸潤による消化管閉塞などの合併症も問題となりますが、 内視鏡を用いた胆管ステントや十二指腸ステント治療も外科、消化器内科が協力して行っています。
  • また膵臓がんではがん性疼痛も患者さんの生活の質を落とす大きな問題となり、治療意欲をそがれる要因にもなります。 疼痛コントロールには経験豊富な緩和ケア・スタッフが協力してあたりますので安心してがん治療を受けていただけます。
胆道がん
  • 胆道がんも胃がんのように胃内視鏡をすれば簡単に診断がつくとはいかず、見つかりにくいがんの一つです。 胆道がんは肝内胆管、胆のう、肝外胆管、十二指腸乳頭部(胆汁が十二指腸に出てくる出口)と発生した部位で若干症状は違いますが、 黄疸や血液検査で胆道系酵素の高値を指摘され見つかることが多いようです。 確定診断のためにはエコー、CT、MRCP、内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)、超音波内視鏡、細胞診などの複数の検査で総合的に判断していきます。 他のがんと一緒で進行していない段階では痛みはないことがほとんどですが、膵癌に比べ黄疸などの症状が出やすいため早い段階で見つかり手術ができる症例も少なくありません。
  • 治療は、もちろん経験豊富な外科医が手術での切除をできる限り行いますが、切除困難な症例や術後再発症例については抗がん剤での治療を行います。 標準治療であるゲムシタビン+シスプラチンでの治療をまず行い、 効果や副作用を見つつゲムシタビンやティーエスワンの単独療法やティーエスワン+ゲムシタビン併用療法をおこなっていきます。
消化器病センター 消化器内科と消化器外科との緊密な連携

▼ 外 来 診 療 体 制

▼ 医 師 紹 介

    
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