放射線科について
放射線科では、X線検査、CT、MRIなどの画像検査を通じて、内部の病変や疾患の診断を行います。また、放射線治療や放射線線量管理の指導など、放射線に関する幅広い業務を担当しています。
私たちの目標は、早期かつ正確な診断と治療を行い、患者さんの健康を守ることです。患者さんの安心と信頼を第一に考え、個別のニーズに合わせた適切な画像検査や治療を提供しています。また、導入された装置は、近隣地域の病院にも広く活用していただけるように、地域連携を通じて積極的に受け入れを行っています。
放射線検査のご案内
放射線科では、10種類の検査を実施しています。
一般撮影
一般撮影検査は、「X線(レントゲン)写真」の撮影を行う検査です。主に胸部や腹部、骨、関節などの撮影を行います。診断目的によって、立った状態、寝た状態など撮り方を変えて撮影します。
マンモグラフィ
マンモグラフィは、乳房専用のX線撮影です。乳房はやわらかい組織でできているため、専用のX線装置を使用して撮影します。
マンモグラフィでは、触ってもわからないような早期の小さな乳がん、およびしこりを作らない乳がんを白い影(腫瘤)や細かい砂粒状の影 (石灰化)として見つけることができます。
X線透視
X線透視装置はX線を利用して身体の中の様子をリアルタイムで写し出す装置で、撮影だけでなく透視という少ない線量で体内の動きなどを観察することができるのが特徴です。
当院は最新式のデジタルX線テレビシステムを搭載しており、多方向から撮影、多種の画像処理、リアルタイムでの画像表示、連続撮影が可能で、より質の高い画像情報を提供しています。
CT
CT検査とは、X線を使用し人体の輪切り写真を作成します。当院の装置は1回転0.5秒で80枚の写真を撮影でき、それらの画像情報を使用して様々な角度で画像を作り直すことが出来ます。
当院のMDCT(multidetected low CT)は汎用性に富み、頭から体幹部、手指部、足部まで全ての範囲を撮影することが出来ます。
多くの検出器を備えている為短い時間で撮影が可能であり、体格にもよりますが、胸部であれば6秒程度、胸部から骨盤部まででも10秒程度で撮影が可能です。お子様からお年寄りまで安定して動きの影響の少ない写真を提供できます。
Canon Aquilion Prime 80例 MDCT
3D画像とは?
専用の画像解析装置を使用し、CTで得た詳細な情報から、骨の3D画像やヨード造影剤併用下で血管の画像を得ることが出来ます。
MRI
MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)は強力な磁力と電波を使って体の内部情報を画像化する検査です。
検査部位に制限はなく、様々な種類の画像を用いて形態や機能、血管の走行などを調べることができます。
血管造影(アンギオグラフィ)
血管造影検査(アンギオ検査)とは、カテーテルといわれる細い管を主に鼠けい部の動脈から穿刺し、目的の部位(肝臓・骨盤)まで 透視画像を見ながら挿入していきます。挿入したカテーテルから造影剤を注入し、血管の走行や狭窄、腫瘍の染まり方を知るための検査です。
主にインターベンショナル・ラジオロジー(IVR)と呼ばれる血管内治療に使用されています。
装置について
12×16インチの大視野FPDを搭載し、頭部・腹部・つま先まで全身の血管をカバーし、多目的に検査可能です。
また低線量(被ばくを減らし)ながらもきれいな画像が表示・撮影できます。
LCI(Low Contrast Imaging)と呼ばれるCTのような画像が撮影できます。
Canon製 Infinix Celeve-i INFX-8000V
超音波(エコー)
超音波検査は、超音波を体にあて、その反射を画像化することで、臓器や組織の状態を調べる検査です。検査部位にゼリーを塗り、機械(プローブ)をあてて検査を行います。
放射線を使用するX線(レントゲン)検査、CT検査、核医学検査と違い被ばくがないため、小児や妊婦でも安心して検査を受けていただけます。
骨塩定量
骨塩定量検査は、少量のX線を使用して、骨に含まれるカルシウムなどのミネラル量(骨密度)を測定する検査です。骨密度が低下する病気である 骨粗鬆症 の診断に利用されています。
自身の骨密度を、同年代や若い人の平均骨密度と比較することで、骨粗鬆症の診断や骨折のリスクを評価することができます。
骨粗鬆症とは…
骨の中にあるカルシウム量が減少することで、骨がもろくなり骨折を起こしやすくなる疾患です。自覚症状が少ないため早期発見、早期治療が大切です。
核医学(RI:ラジオアイソトープ)
核医学検査は、ガンマ線という放射線を放出する医薬品(放射性医薬品)を注射または服用してから検査します。
医薬品はその目的によって骨や脳などの臓器に特異的に集まり、薬から放出されている微量の放射線を専用のカメラで検出し画像にすることで、臓器の形状や働き具合 (機能)がわかります。
核医学診断装置 シーメンス Symbia E(2014年12月~)
放射線治療
当院では、2019年より最新の放射線治療装置「Elekta Infinity」を導入いたしました。また、最先端の技術の体表面光学式トラッキングシステム「Catalyst」を導入し、カラーマッピングでのセットアップ支援により、被ばくゼロでの位置照合を実現しました。
そのため、放射線を使用せず体表面スキャンにより、体位のゆがみ、ねじれを視覚的に認識、補正、 正確な患者位置照合と自動での寝台補正が可能になりました。
体表面光学式トラッキングシステム「Catalyst」
放射線治療装置「Elekta Infinity」
スタッフ構成
画像診断医 | 2名 |
放射線治療専門医(非常勤) | 2名 |
診療放射線技師 | 11名 |
看護師 | 2名 |
事務 | 1名 |
資格取得状況
第1種放射線取扱主任者 | 4名 |
第1種作業環境測定士 | 3名 |
第2種作業環境測定士 | 3名 |
衛生工学衛生管理者 | 2名 |
医用画像情報制度管理士 | 1名 |
医療情報技師 | 2名 |
検診マンモグラフィー撮影認定技師 | 2名 |
放射線治療専門放射線技師 | 2名 |
放射線治療品質管理士 | 2名 |
肺がんCT検診認定技師 | 1名 |
X線CT認定技師 | 3名 |
救急撮影認定技師 | 1名 |
Ai認定診療放射線技師 | 1名 |
設置機器
放射線撮影透視部門
一般撮影装置 | 3台 |
乳房撮影装置 | 1台 |
透視撮影装置 | 2台 |
CT装置 | 1台 |
MRI装置 | 1台 |
血管撮影装置 | 1台 |
ポータブル撮影装置 | 5台 |
外科用TV透視装置 | 2台 |
核医学部門
RI検査装置 | 1台 |
放射線治療部門
リニアック装置 | 1台 |