臨床研修責任者・研修医より

臨床研修責任者より
生野 久美子

必修研修の内科24週、外科8週は一人の指導医が担当し、 1-2の細切れの研修ではなく系統だった基礎的知識、 手技を各科の一員として研修します。 小児科、産婦人科、精神科といった必須研修も出張せず院内で落ち着いて研修ができ、 研修医には好評を得ています。 オーソドックスな研修を落ち着いた雰囲気で受ける事が出来る総合病院です。 興味がある方は、是非一度見学に訪れてみてください。

研修医より
2年次研修医     多くの方に支えられながら

 初めまして。国立病院機構小倉医療センター研修医2年目です。国家試験に受かっただけでそれ以外のことは皆目わからないまま初期研修がスタートしました。はじめは本当に仕事ができず、看護師さんから何を聞かれても「すみません、上の先生に確認します・・・」と弱々しい声を出し、電子カルテの使い方すらおぼつかないため検査オーダひとつ満足に出すことができない、そんな状態でした。ただ先生方の後ろをウロウロと追うだけで精一杯な時期もありましたが、どの科を回ってもそんな私を責めることなく親身にご指導くださった先生方のおかげで、少しずつですが前に進むことができました。
 月単位でいろいろな科を回り続け、そのたびに学ぶ内容や病棟などでの人間関係がめまぐるしく変わっていく生活の中、常に変わらない支えとなってくれたのはやはり同期、先輩といった研修医の仲間たちです。今年は諸般の事情で飲み会こそ叶いませんでしたが、静脈路確保の練習と称して互いの腕を刺しては血腫を作りあい、お腹や首にゼリーを塗りたくってはエコープローブを当てあい、さらにカンファレンスでの症例プレゼンテーション、日々の病棟業務のあれこれに至るまで、励まし励まされながら切磋琢磨できるような環境がありました。
 こうして目の前の1日を何とか乗り越えているうちに、あっという間に1年が経ってしまいました。研修生活も折り返しとなった今、この病院で学んだあれこれを1年目の先生方にも伝えていけたら、そして自身も2年目としてさらに成長できたらと思っています。
 小倉医療センターは、熱心な指導医の先生方のもとで、自分のペースを崩すことなくのびのびと成長できるあたたかさが自慢の病院です。ぜひ一度見学にいらして、当院の雰囲気を感じてみてください。

研修医より
2年次研修医     研修医生活を振り返って

 北九州に生まれ、高校まで過ごし、その後九州大学で医学を学びました。そして2年間、地元に戻って初期研修をしています。研修医生活での患者さんとの思い出を振り返ります。
 研修医1年目の冬、術前の血糖コントロール目的の患者さんの担当となりました。初回の訪室、問診が終わる頃に患者さんが泣き出してしまいました。「夫は今年ここで死んだの。子供は生まれる前に死んで、私は子供が産めない身体になったの。もう生きる意味なんてない。本当は自分の血糖なんてどうでもいいの。」その場では何とか慰めましたが、「確かに、生きる意味がないと感じている人にとって、少々高くても痛くも痒くもない血糖なんて一番どうでもいいかもしれないな」と思いながら病室を後にしました。
 入院中は型通りにインスリン量を調節し、合併症の評価を行いました。毎日会いに行っていろいろな話をするようになりましたが、初日以降、彼女から血糖はどうでもいいと言われることはありませんでした。彼女の血糖コントロールはそれほど悪くないものの、腎機能が低下してきており、蛋白尿もかなり出ていることが問題点でした。食事で気を付けるべき点を管理栄養士さんから話してもらった次の日、わたしにも熱心に食事について質問されました。治療がどうでもよくなさそうな様子だったので、「最近治療に関心をもたれていますね?」と聞いてみると彼女は、「だってこんなに熱心にしてくださる先生がいるんだもの」とおっしゃいました。「私がいるためにこんなに頑張ってもらって大丈夫だろうか・・・。私が担当なのは数週間程度だけれども。」と思いながら苦笑しました。
 それから間もなくして彼女は外科に転科しました。手術が近づいてきたある日、手術の搬入の時に怖いからついて来てほしいと言われたため、当日の搬入時間前に2人で座って彼女の過去の話を聞きました。「今日は夫が死んだのと、父が死んだのと同じ日付。きっと悪いことが起こる。」と彼女が言うので、「今日の手術は成功して、この日付もいい日に代わることを祈っていますよ。」などと返していました。真冬でしたが比較的暖かく、少し開けた窓から入ってくる風が心地良い日でした。
 医師として患者さんとと向き合う期間は、その患者さんの人生にとってはごく短いものだと思っていました。しかし、病気や入院という人生の転換点に立たされた時、治療を担い毎日会話をする医師の存在は短い期間であっても案外大きいものだと患者さんから教えられました。これからも「生きる意味なんてない、生きることが死ぬより辛い」という患者さんに出会うでしょう。そのような気持ちから目を逸らさずに、患者さん自身がそうは思えなかったとしても、医師として自分は、その方のよりよい人生を願おうと思います。

研修医より
1年次研修医     みんなでがんばってます!

 1年目研修医です。
まだまだ分からないことだらけですが、周りの先生方や看護師さん、その他病院全体のスタッフの方々に丁寧に教えていただきながら研修をさせていただいております。
当院の研修では、それぞれの希望やペースに合わせた研修ができると思います。
当院は病院全体で研修医を育ててくださいます。
少しでも興味のある方はぜひお越しください。
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