看護師による特定行為とは
看護師による特定行為とは、保健師助産師看護師法及び厚生労働省令により規定されており、医師の指示に基づいて作成した「手順書」に従い実施できる特定の診療補助行為の事です。
これらの行為は、厚生労働省が定める38行為21の特定行為区分に分類されています。各区分には、「特定行為に係る看護師の研修制度」が設けられており、この研修を修了した、実践的な理解力、思考力及び判断力、並びに高度かつ専門的な知識及び技能を持つ看護師が研修を修了した特定の行為のみを行なうことが認められています。
常に患者さんのそばに存在する看護師が、医療チームの一員として、患者さんの状態に応じ、適切な医療を迅速かつタイムリーに提供することが可能となります。
当院における看護師の特定行為
現在、当院では研修を修了した看護師が医師の指示に基づき以下の9行為の特定行為を実施しています。
(令和8年4月1日現在)
| 特定行為 | 特定行為の概要 |
|---|---|
| 気管チューブ又は 経鼻用気管チューブの位置の調整 | 医師の指示の下、手順書により、身体所見(呼吸音、一回換気量、胸郭の上がり等)及び検査結果(経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)、レントゲン所見等)等が医師から指示された病状の範囲にあることを確認し、適切な部位に位置するように、経口用気管チューブ又は経鼻用気管チューブの深さの調整を行う。 |
| 侵襲的陽圧換気の設定の変更 | 医師の指示の下、手順書により、身体所見(人工呼吸器との同調、一回換気量、意識レベル等)及び検査結果(動脈血液ガス分析、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)等)等が医師から指示された病状の範囲にあることを確認し、酸素濃度や換気様式、呼吸回数、一回換気量等の人工呼吸器の設定条件を変更する。 |
| 人工呼吸器からの離脱 | 医師の指示の下、手順書により、身体所見(呼吸状態、一回換気量、努力呼吸の有無、意識レベル等)、検査結果(動脈血液ガス分析、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)等)及び血動態等が医師から指示された病状の範囲にあることを確認し、人工呼吸器からの離脱(ウィーニング)を行う。 |
| 直接動脈穿刺法による採血 | 医師の指示の下、手順書により、身体所見(呼吸状態、努力呼吸の有無等)及び検査結果(経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)等)等が医師から指示された病状の範囲にあることを確認し、経皮的に 橈骨動脈、上腕動脈、大腿動脈等を 穿刺し、動脈血を採取した後、針を抜き圧迫止血を行う。 |
| 橈骨動脈ラインの確保 | 医師の指示の下、手順書により、身体所見(呼吸状態、努力呼吸の有無、チアノーゼ等)及び検査結果(動脈血液ガス分析、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)等)等が医師から指示された病状の範囲にあることを確認し、経皮的に 橈骨動脈から 穿刺し、内套針に動脈血の逆流を確認後に針を進め、最終的に外套のカニューレのみを動脈内に押し進め留置する。 |
| 持続点滴中の高カロリー輸液の 投与量の調整 | 医師の指示の下、手順書により、身体所見(食事摂取量、栄養状態等)及び検査結果等が医師から指示された病状の範囲にあることを確認し、持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整を行う。 |
| 脱水症状に対する輸液による補正 | 医師の指示の下、手順書により、身体所見(食事摂取量、皮膚の乾燥の程度、排尿回数、発熱の有無、口渇や倦怠感の程度等)及び検査結果(電解質等)等が医師から指示された病状の範囲にあることを確認し、輸液による補正を行う。 |
| 硬膜外カテーテルによる鎮痛剤の 投与及び投与量の調整 | 医師の指示の下、手順書により、身体所見(疼痛の程度、嘔気や呼吸困難感の有無、血圧等)、術後経過(安静度の拡大等)及び検査結果等が医師から指示された病状の範囲にあることを確認し、硬膜外カテーテルからの鎮痛剤の投与及び投与量の調整を行う(患者自己調節鎮痛法(PCA)を除く)。 |
| 持続点滴中の糖質輸液又は 電解質輸液の投与量の調整 | 医師の指示の下、手順書により、身体所見(食事摂取量、栄養状態、尿量、水分摂取量、不感蒸泄等)等が医師から指示された病状の範囲にあることを確認し、持続点滴中の糖質輸液、電解質輸液の投与量の調整を行う。 |
包括同意について
当院ではこの案内をもって特定看護師による特定行為を受けることに同意いただいたと判断させていただきます。同意できない場合は、病院職員または、相談窓口にお申し出ください。同意いただけない場合であっても、患者さまが診療上の不利益を被ることはありませんので、ご安心ください。
特定行為の実施に関して、ご質問・ご意見やご相談がございましたら、主治医や看護師へお気軽にお尋ねください。また、医療福祉相談室においても対応しております。 みなさまのご理解とご協力をお願い申し上げます。

