国立病院機構 小倉医療センター

血液・一般・輸血部門

 一 般 検 査 

尿 検 査

尿検査は一般的に、尿定性検査、尿沈渣検査そして尿生化学検査に分類されます。尿定性検査は試験紙を使用し、 色の変化を見ることで全身状態を把握することができます。尿沈渣検査では、尿中の細胞や細菌などの成分を直接顕微鏡で見て、 がんや組織の障害、感染症などを推測することができます。
尿に異常があると色の変化や濁りを生じますが、見た目ではわからない時もあります。
体の調子が良くないと感じた時だけでなく、定期的に尿検査を受けることで病気を早く発見することができます。

便 潜 血 検 査

便の中に血が混じっているかどうかを調べる検査です。消化管出血や大腸がんのスクリーニングに用いられます。
特に大腸がんの初期には、自覚症状がほとんどないため、この検査が早期発見に役立っています。

髄 液 検 査

髄膜炎や脳・脊髄の病気が疑われた時に検査します。

体 腔 穿 刺 液 (腹水、胸水)検 査

腹水や胸水が溜まる原因を調べるため、色や濁り、血液・細菌・がん細胞の有無などを調べます。

血 液 検 査

赤血球数、白血球数、血小板数、ヘモグロビン濃度、 白血球分類等を、自動分析装置を用いて測定しています

赤 血 球

細胞内のヘモグロビンを用いて酸素を肺から全身へ二酸化炭素を全身から肺へ運びます。
赤血球の減少は貧血と呼ばれ、ヘモグロビンが低下し、全身は酸素不足となり、めまい、顔面蒼白などの症状を呈します。
赤血球の増加は血液の粘稠性が増加し、血栓症などを引き起こすことがあります。

白 血 球

5種類の細胞からなり、細菌の貪食殺菌を行ったり、ウイルスを処理したりと、生体内に侵入した病原微生物に対する防御を行う細胞です。 病原微生物の侵入により白血球数は増加したり減少したりします。白血球増加が腫瘍性に起きた場合を白血病と呼んでいます。

血 小 板

赤血球が血管外に漏れ出ることを防ぐ細胞の一部です。血管が破綻した時に迅速に止血を行います。血小板数の減少は出血を起こします。逆に血小板数の増加は血栓症を引き起こすことがあります。

主な検査項目
  血球計算、末梢血液像、骨髄検査、白血球特殊染色

凝 固 ・ 線 溶 系 検 査

血液が凝固しにくい出血性疾患、また逆に血栓ができやすい血栓性疾患の場合に検査します。
さらに、抗血栓療法のためにお薬を服用されている方のモニタリングを行っています。
他、手術、出産時の凝固能の確認も凝固線溶系検査の役割です。

主な検査項目
  PT、APTT、フィブリノーゲン、D-ダイマー、FDP、ATⅢ

輸 血 検 査 ・ 製 剤 管 理

安全な輸血をおこなうために必要な検査を行います。

主な検査項目及び業務
 血液型検査、不規則抗体検査、交差適合試験、血液型、不適合妊娠の検査、新生児溶血性疾患の検査、同種血保管管理、自己血保管管理、末梢血幹細胞保管管理

不適合輸血を防止
 血液型検査と不規則抗体検査は、人的ミス防止のため自動化されています。血液型のダブルチェックや緊急輸血に対応するためのマニュアルも整備されています。
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